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ゴミ屋敷を売却する3つの方法!売却時のポイントや放置するリスクを解説

2024.10.18

ゴミ屋敷の実家を相続した場合、売却できるのかと心配になる人は多いでしょう。

ゴミ屋敷は、3つの方法で売却できます。ただし、清掃費用やリフォーム費用が発生するなど、通常の物件とは売却の流れが異なるため注意が必要です。

この記事では、ゴミ屋敷を売却する方法と売却時のポイントのほか、発生する費用やゴミ屋敷を放置するリスクまで解説していきます。

ゴミ屋敷の売却方法3つ

ゴミ屋敷の売却方法は3つあります。1つ目は不動産会社に買取を依頼する方法、2つ目はゴミを撤去したのちにリフォームをして売却する方法、3つ目は建物を解体してから売却する方法です。

それぞれの特徴を解説していきます。

1.「買取」で売却する

買取は、不動産会社に直接売却する方法です。通常物件は不動産会社に仲介を依頼するケースが多いでしょう。一方、ゴミ屋敷の場合はゴミの処理が必要であるため、片付ける手間と費用を抑えてそのままの状態で売却できる買取がおすすめ。また、短期で売却し現金化しやすいのも特徴です。

ただし、買取価格は市場価格の6〜7割程度にとどまってしまいます。

2.ゴミの撤去後リフォームして売却する

築年数が浅い不動産の場合は、ゴミを撤去することで売却できる可能性があります。ゴミを撤去したうえで、汚れが目立つところがあればリフォームをしたり、臭いが気になるところがあれば特殊清掃を依頼したりするとよいでしょう。

ただし、たとえ家がきれいになっても、のちのトラブルを避けるためにもともとゴミ屋敷だったことを告知する必要はあります。

3.建物を解体して売却する

築年数が経過している場合や、ゴミによる建物の劣化が著しい場合は、建物を解体して売却するのも一つの手段です。更地にすることで、建物ありで売却するよりも買い手が見つかる可能性があります。

手順としては、ゴミの処理をしてから解体業者に依頼するとよいでしょう。

ただし、住宅用地の特例が対象外になるため、固定資産税が上がるデメリットがあります。

ゴミ屋敷を売却するときのポイント

ゴミ屋敷を売却する際は、複数の不動産会社に査定を依頼しましょう。また、ゴミ屋敷の売買事例がある不動産会社に依頼すると安心です。

複数の不動産会社に査定を依頼する

ゴミ屋敷を売却する際は1社で決めず、複数の不動産会社に査定を依頼して売却価格の相場を知っておく必要があります。不動産会社はなるべく金額を抑えて買い取ろうとするからです。

売却価格が高いといった理由だけで不動産会社を選ぶのではなく、ゴミの処理費用など買取までにかかる費用を差し引いたうえで、手元に残る金額を比較し判断しましょう。

ゴミ屋敷の売買事例がある不動産会社に依頼する

売却を検討する際、ゴミ屋敷を売買した経験のある不動産会社を選んで依頼しましょう。全ての不動産会社がゴミ屋敷を買い取ってくれるわけではないからです。

実績のない不動産会社に依頼した場合、他の不動産会社を紹介される可能性があります。その場合、仲介料を別途支払うことになるため注意が必要です。

ゴミ屋敷の売却にかかる費用

ゴミ屋敷の売却には、ゴミを撤去したり室内を清掃したりするなど、家をきれいにするための費用がかかるでしょう。また、通常物件の売却時でも発生する登記費用や印紙税など、不動産の売却に関する費用も発生します。

家をきれいにするための費用

家をきれいにするためにかかる費用として、具体的には以下が挙げられます。

  • ・ゴミの撤去費用
  • ・清掃費用
  • ・リフォーム費用
  • ・解体費用

それぞれの費用について詳しく解説していきます。

<ゴミの撤去費用>
ゴミ処理センターに自ら搬入すれば、無料でゴミを引き取ってくれる自治体もありますが、時間と手間がかかるためゴミ処理業者に依頼するのが現実的です。

ゴミ処理業者に依頼した場合、目安として以下のような費用がかかります。

間取り 作業人数 作業時間 費用目安
1DK 2人 2〜3時間 5万5,000円〜
1LDK 3人 2〜4時間 8万円
2DK 3人 3〜5時間 9万円〜25万円
2LDK 4人 2〜6時間 12万円〜30万円
3DK 4人 2〜7時間 15万円〜40万円
3LDK 4人 5〜8時間 17万円〜50万円

<清掃費用>
ゴミを撤去したあとは、細かなゴミや汚れた床を清掃する必要があります。なかにはゴミ処理業者がオプションで清掃まで引き受けてくれるケースも。汚れの状態によって清掃や消臭などの価格が変わってくるため、確認しておきましょう。

清掃費用の目安は以下のとおりです。

間取り 費用目安
1K・1R 2万5,000円〜
1DK〜2DK 3万5,000円〜
2LDK〜3DK 5万円〜
3LDK〜4DK 6万5,000円〜
4DK〜 8万円〜

<リフォーム費用>
汚れや劣化が著しい場合は、リフォームも検討したほうがよいでしょう。リフォームの範囲や使用する素材の種類、設備のグレードなどによっても価格は変わってくるため、事前に見積もりを出してもらうことをおすすめします。

4LDKをリフォームすると仮定した場合の費用目安は以下のとおりです。

リフォーム内容 費用目安
壁紙の貼り替え 約50万円
床材の張り替え 80万円〜
キッチン交換 60万円〜150万円
浴室交換 60万円〜150万円
給湯器交換 20万円〜30万円
トイレ交換 15万円〜40万円

<解体費用>
解体費用は、平米数や坪数によって変わります。数十万〜数百万円程度かかるため、本当に必要なのか慎重に検討しましょう。

間取り別の解体費用目安は以下のとおりです。

間取り 費用目安
20坪 60万円〜100万円
30坪 90万円〜150万円
40坪 120万円〜200万円

解体するか迷う場合は一人で判断せず、不動産会社に相談することをおすすめします。困ったときは、住栄都市サービスまでご相談ください。

不動産の売却でかかる費用

不動産を売却する際には、登記費用と印紙税がかかります。これはゴミ屋敷に限らず、通常物件を売却する場合にも発生する費用です。それぞれ解説していきます。

登記費用
登記費用は不動産の売却に必要です。登記とは、不動産や土地の所有者に関する情報を帳簿に記載する制度のこと。家を売却して売買契約を結び、所有者の変更をする際に発生します。

登記費用は司法書士に対して支払い、相場は1万円〜5万円です。

印紙税
不動産の売却には印紙税もかかります。印紙税とは、契約書や証書などの文章に対して納めなければならない税金のことです。不動産の売買契約書に収入印紙を貼り付けて納税します。

印紙税は売買代金によって金額が変動しますが、相場は1,000〜1万円程度です。

ゴミ屋敷を放置した場合のリスク

ゴミ屋敷を放置すると、悪臭や害虫が発生したり、放火や火災のリスクを高めたりします。また、ゴミが散乱することで周囲の景観を損なう要因にもなりかねません。こうした状況から近隣とのトラブルに発展しやすく、損害賠償責任にまで及ぶ可能性もあります。

さらに、近隣住民に被害が出ていると判断された場合は、自治体からゴミの撤去をするように注意勧告を受けることに。応じなければ自治体により強制的にゴミを処分する行政代執行が行なわれるだけでなく、かかった費用を所有者として負担しなければなりません。具体的には、ゴミ屋敷の調査費用やゴミ処理代を請求されます。

行政代執行を実施するゴミ処理業者は一般の業者よりも割高に設定されているため、費用を抑えたい人は早めに対処しましょう。

ゴミ屋敷を売却する場合は状況に合わせた方法を選択しよう

ゴミ屋敷は不動産会社への買取依頼、ゴミを撤去後にリフォーム、建物を解体の3つの方法で売却できます。売却を検討する際は、複数の不動産会社に査定を依頼し、ゴミ屋敷売買の実績がある会社を選ぶとよいでしょう。

ゴミ屋敷を放置すると近隣トラブルに発展するだけでなく、自治体による行政代執行が行なわれるため早めに対処することをおすすめします。

なお、ゴミ屋敷の売却に迷う方は、不動産売却に強い住栄都市サービスまでぜひご相談ください。

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監修
佐々木総合法律事務所/弁護士
佐々木 秀一 弁護士

1973年法政大学法学部法律学科卒業後、1977年に司法試験合格。1980年に最高裁判所司法研修所を終了後、弁護士登録をする。不動産取引法等の契約法や、交通事故等の損害賠償法を中心に活動。「契約書式実務全書」を始めとする、著書も多数出版。現在は「ステップ バイ ステップ」のポリシーのもと、依頼案件を誠実に対応し、依頼者の利益を守っている。

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