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事故物件を売りたい!価格相場や高く売るコツ、引き渡しまでの流れを解説

2024.02.12

事故物件も通常物件と同様に、一般市場や不動産会社に売却できます。しかし、価格相場は通常物件より安く、売るためには一定期間を空けたりリフォームや取り壊しが必要になることも。

本記事では、事故物件の基礎知識から売却時の価格相場や引き渡しまでの流れ、また高く売るコツを解説します。事故物件を売りたいと考えている方は、ぜひ最後までご覧くださいね。

事故物件とはどんなもの?

事故物件とは、自殺や他殺が発生したり、孤独死により特殊清掃が必要になったりした物件のことです。また、事故物件を取引する際、売主は買主に対して告知義務があります。

ここでは、事故物件の定義と告知義務について解説していきます。

事故物件の定義

事故物件の定義は、以下の通りです。

自然死や不慮の事故死以外の場合
特殊清掃が必要になった場合
「心理的瑕疵(かし)」がともなう物件

自殺や他殺、火災による死などが発生した物件は事故物件とみなされます。また、自然死や事故死であっても、遺体の発見が遅れて特殊清掃が必要となった場合は、事故物件に相当します。

心理的瑕疵とは、物件内で自殺や殺人が起こるなど、売買の意思決定を左右するネガティブな事象のことです。

事故物件についてはこれまで明確な定義はありませんでしたが、令和3年10月に「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」が国土交通省より制定されました。

事故物件を売却するときは告知義務がある

ガイドラインでは、事故物件を売却するときに売主は買主に告知することが義務づけられています。告知義務が設けられているのは、先述した事故物件の定義を満たす物件です。

告知期間は賃貸の場合3年間であると記されていますが、売買取引における期間は定められていません。

事故物件の定義について、詳しく知りたい方はこちらの記事を確認してください。

事故物件の定義とは?ガイドラインによる告知義務についても確認

事故物件を高く売りたい!相場はどのくらい?

事故物件の相場は、通常物件の相場よりも10〜50%ほど低い傾向にあります。自殺や他殺の現場になったり、特殊清掃が行われたりした事象は心理的瑕疵ととらえられ、実際に住みたいという人が少ないからです。

事故物件の内容にもよるため一概には言えませんが、相場価格の目安は以下のとおりです。

(1)自殺:相場の30〜50%以下
(2)他殺:相場の50%以下
(3)孤独死:相場の20〜30%

(3)は、特殊清掃が必要になったケースです。孤独死しても一般的なハウスクリーニングで済む場合は、そこまで価格が下がらない可能性もあります。また遺体発見までの期間にもよりますが、物件の損傷がひどい場合はリフォームをすることで価格への影響を軽減できます。

とはいえ、価格は人の嫌悪感によって変動するものです。例えば、自殺現場であっても年数が経っていれば気にならないという方もいれば、人が亡くなっているだけで住みたくないと感じる方もいるでしょう。

事故物件は通常物件と比較すると価格が低くなる傾向にありますが、あくまでも目安に過ぎません。適切な価格を知りたい場合は、不動産会社に事故物件の度合いを説明したうえで査定してもらうと安心です。

事故物件を売りたいときの4つの方法

事故物件を売却するには、「仲介」を利用して一般市場で売るか、不動産会社に買い取ってもらう方法があります。加えて、一定の期間を空けたり、リフォームや取り壊しを行っておくと、心理的瑕疵を和らげるのに効果的です。

ここでは、事故物件を売りたいときの4つの方法を解説していきます。

1.「仲介」を利用して一般市場で売る

事故物件であっても、通常物件と同様に「仲介」を利用して一般市場に売りに出せます。ただし、先述の通り、売却価格は通常物件と比べると安くなってしまいます。自殺であれば30〜50%、他殺であれば50%以下に割り引いた価格になるほか、なかなか売れないこともあるでしょう。

また、不動産会社によっては売却活動自体を断られるケースもあります。「仲介」を利用して一般市場で売ることも不可能ではありませんが、実際に売却まで結びつけるのは難しいケースがほとんどです。

2.一定の期間を空けてから売る

価格をなるべく下げたくない場合や価格を下げても売れない場合は、一定期間を空けてから売るのも一つです。心理的瑕疵を和らげることで売却しやすくなる可能性があります。

自殺や他殺などの事象が発生した直後は、買主が現れにくいもの。そこで、数年空けてから売ることで、「住みたくない」という気持ちを緩和させられます。

しかし、期間を空けたとしても事故物件であることには変わりありません。売買の場合は告知義務がなくなるわけではないので注意が必要です。

3.リフォームもしくは取り壊してから売る

期間を空けても売れない場合は、リフォームや取り壊しも検討するとよいでしょう。リフォームによって建物を綺麗に整えることで、心理的瑕疵を薄められます。しかし、それでも売れないときや、周囲の住民が忘れられないほど凄惨な事件が起きたときには、思い切って取り壊して更地にするのも方法の一つです。

ただし、リフォームや取り壊しをして更地にしたとしても事故物件という事実は残るうえ、告知義務は消えません。

4.不動産会社に買い取ってもらう

「仲介」で売れなかった場合は、不動産会社に直接買い取ってもらう「買取」という方法があります。不動産会社に買い取ってもらうことで、短期間で売却できるメリットが期待できます。

一方で、価格は「仲介」のときよりさらに安くなる可能性も考慮しなければなりません。
とはいえ、事故物件を早く売りたい人は、不動産のプロに任せて「買取」で売るのがおすすめです。

事故物件を売りたいときの流れ

事故物件を売る方法は「仲介」と「買取」があります。ここではそれぞれ売却までの流れを紹介します。事故物件を売りたいと考えている方は、どちらがよいか検討してみてくださいね。

「仲介」で売りたい場合

1.葬儀をする
2.清掃をする
3.相続登記する
4.不動産会社の検討をする
5.不動産会社と媒介契約を結ぶ
6.売却活動を開始する
7.買主と不動産売買契約を結ぶ
8.決済をし、引渡しをする

「仲介」とは、不動産会社に買主との仲介を担ってもらい売却する方法です。不動産会社の検討をする際は、一括査定を依頼してその売却価格で比較しましょう。不動産の一括査定については以下の記事にて詳しく解説しています。
不動産一括査定の4つのデメリットとは?注意点や選ぶポイントも解説

「買取」で売りたい場合

1.葬儀をする
2.清掃をする
3.相続登記する
4.不動産会社の検討をする
5.不動産売買契約を結ぶ
6.決済をし、引渡しをする

「買取」とは、不動産会社に直接物件を買い取ってもらう方法です。「仲介」のように買主を一から探す必要がないため、売却までの手順が少なく期間も短縮できます。

事故物件を高く売りたいときの3つのコツ

事故物件を高く売るためには、特殊清掃や供養、お祓いをすることで心理的瑕疵をできるだけ少なくすることが大切です。また、買取価格の高い不動産会社に買い取ってもらうことも一つの手段。

ここでは事故物件を高く売りたいときの3つのコツを解説していきます。

1.特殊清掃をする

事故物件を高く売るには、査定前に特殊清掃をしておくことが大切です。特殊清掃では、一般のハウスクリーニングでは落としきれない体液や血液などの汚れや臭いまで清掃できます。ポイントは、内装だけでなく外装まで清掃し整えることです。物件の印象もよくなるので、合わせて行いましょう。

なお、特殊清掃は一般のハウスクリーニング業者ではできない場合も。事故物件を清掃する際には特殊清掃に対応している業者を探しましょう。費用は物件の広さによって変わりますので、清掃業者に一度確認してみることをおすすめします。

2.供養やお祓いをする

心理的瑕疵を軽くするためには、お寺や神社に供養やお祓いを依頼することも有効です。日頃からお世話になっているお寺があれば相談してみましょう。相談しにくい場合は僧侶の派遣サービスの活用がおすすめです。神社の場合は、地鎮祭のような不動産関連のお祓いをしているところに相談するのもよいでしょう。

事故物件の供養やお祓いの相場は3〜5万円です。ただし、供養やお祓いをする範囲によって変動するので注意が必要です。例えば、一室で亡くなった人がいる場合は、部屋のみの供養・お祓いで済みます。しかし、建物の広範囲にわたる火災で亡くなった場合は、建物ごと供養・お祓いをしてもらう必要があります。

3.買取価格の高い不動産会社に買い取ってもらう

事故物件を高く売るには、買取価格の高い不動産会社に買い取ってもらうのも一つの手段です。葬儀屋から紹介される場合は、紹介料もかかるため買取価格が安くなりやすい傾向にあります。しかし、事故物件を積極的に買い取ってくれる不動産会社に買取を依頼するほうが、売主としても安心でしょう。

査定を依頼する際は、最終的にどのくらいの金額が手元に残るのかを確認しながら不動産会社を選ぶことが大切です。

事故物件を売りたいときは不動産会社への相談を

事故物件は通常物件と同様に売却できますが、心理的瑕疵の影響から相場価格は安くなる傾向にあります。売却する際は一定期間を空けたり、場合によってはリフォームや取り壊しをすることで買主が見つかりやすいでしょう。

また、心理的瑕疵を和らげるために特殊清掃やお祓いを済ませておくことも大切です。

大切な物件が大幅に安く取引されないよう、不動産会社は慎重に選びたいですよね。事故物件を売りたい方は、不動産相談所へぜひお問い合わせください。

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