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空き家の水道光熱費はいくらかかる?解約するときの判断や節約術について解説

2024.08.01

空き家であっても光熱費は発生し、年間3万円弱かかるといわれています。毎月かかる光熱費に負担を感じる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、光熱費がどのくらいかかるのかの目安と、ライフラインの解約はできるのかを解説しています。また、解約以外の光熱費削減の節約術も3つ紹介しているため参考にしてみてください。

なお、空き家の維持管理にお金がかかるなら、売却も検討してみましょう。

空き家の光熱費は年間3万円弱かかる

空き家の光熱費は、年間3万円弱かかるのが一般的です。ただし、家の広さによってかかる費用は異なるため、各光熱費の目安を詳しく解説します。

水道代の目安

<水道代の目安>

月間 1,000〜2,000円
年間 1万2,000〜2万4,000円

水道代の目安は、月に1,000〜2,000円、年間で1万2,000〜2万4,000円です。基本料金が発生するため、水道を使わなかったからといって費用がかからないわけではありません。ただし、地域によって異なるため事前に確認しておくとよいでしょう。

水道を使う場所は、キッチン・洗面所・トイレ・浴室などさまざまです。加えて浄化槽がある場合は、月に1万円以上かかるケースも。

また、水道の閉め忘れでも料金は発生するため、空き家の管理を終えてからチェックを行うと安心です。

電気代の目安

<電気代の目安>

月間 数百円〜2,000円
年間 数千円〜2万4,000円

電気代の目安は、月に数百円〜2,000円、年間で数千円〜2万4,000円です。電力会社によって基本料金制か最低料金制か異なるため、契約している電力会社のホームページを見るか、問い合わせて確認しておきましょう。

電気代も、使用有無を問わず基本料金あるいは最低料金が発生します。基本料金はアンペア数によって変動するため、契約しているアンペア数を確認することが大切です。

換気扇や定期運転が必要な電子機器など電気を使う場面はさまざまですが、なかでも換気扇は必須といえます。窓を締め切ると湿気が溜まり、カビの発生や設備の故障の原因にもなるためです。

電気代は前述の水道代よりもかかる費用が小さいため、契約していても負担になりにくいでしょう。

ガス代の目安

<ガス代の目安>

月間 1,000〜2,000円
年間 1万2,000〜2万4,000円

ガス代の目安は、月に1,000〜2,000円、年間で1万2,000〜2万4,000円です。ガス代も基本料金が発生します。また、プロパンガスか都市ガスなのかや、ガス会社によっても料金が変わるため確認が必要です。

なお、閉栓しておけば基本料金以上にかかることはありません。

ただし、ガス管が老朽化するとガス漏れする恐れがあるため、契約している場合はこまめにガス代を確認しておくと安心です。ガス漏れは火災の原因になるため注意しましょう。

空き家の光熱費削減のためライフラインは解約してもいい?

空き家の光熱費削減を目的としたライフラインの解約には、大きなデメリットが伴います。ただし、解約しても影響が少ないのはガスです。空き家の光熱費を削減したい場合は、ガスの解約から検討してみるとよいでしょう。

ライフラインを解約した場合に起こること

ライフラインを解約すれば、当然光熱費がかからなくなるメリットがあります。ただし、以下のように空き家の維持管理が難しくなるため注意が必要です。

<解約によるデメリット>

水道を解約した場合 ・通水ができなくなり、水道管が錆びついたり、悪臭の原因と
なったりする
・掃除をするときに水が使えない
電気を解約した場合 ・換気扇が回せず、湿気を逃しにくくなりカビの発生や設備の故
障を促進させる
・電気がつかず、日の光が入らないところでの作業が難しくなる
ガスを解約した場合 ・温かいお湯が出なくなり、冬場の管理が困難になる

ライフラインを解約すると、維持管理が困難になるだけでなく、光熱費以上に費用がかかる可能性もあります。例えば、通水をしなかったために水道管が錆びつき、交換が必要になった場合は36万円以上の費用がかかることも。

また、長期間、水道や電気を使用していないと特定空家等に指定され、指示・導入・勧告・命令・行政執行まで発展することもあるでしょう。さらに、固定資産税の軽減措置の適用から外れてしまいます。

このように解約によるデメリットのほうが大きいため、少なくとも水道は解約しないほうがよいでしょう。

解約しても影響が少ないのはガス

水道・電気・ガスのなかで、解約しても影響が少ないのはガスです。温かいお湯が出ないことやガスコンロがつかないことのデメリットはありますが、管理自体には影響がありません。むしろ、ガス漏れのリスクを減らせるといったメリットが考えられます。

節約のためライフラインを解約したい場合は、まずはガスから検討してみるとよいでしょう。

空き家の光熱費削減のためにできる節約術3つ

空き家の光熱費削減のためにできる節約術は、次の3つです。

・コンセントを抜く
・ブレーカーを落とす
・契約しているアンペア数を下げる

ここではそれぞれの節約術を解説します。

1.コンセントを抜く

電化製品を使用していなくても、コンセントが刺さっているだけで待機電力が発生します。そのため、コンセントを抜くことで節約が可能です。なかには、待機電力をカットする延長コードなども販売されていますが、効果は確実ではありません。

経済産業省資源エネルギー庁の調べによると、2012年時点で待機電力は一般家庭の全消費電力の5%以上を占めているとされています。

使っていない電化製品のコンセントは抜くようにしましょう。

2.ブレーカーを落とす

空き家に滞在時以外は、ブレーカーを落としておくのもおすすめです。ブレーカーを落とすと電気が遮断されることから、訪れた際にブレーカーを上げ、帰るときに落とすだけで節電につながります。

また、ブレーカーを落とすことは漏電による火災のリスクも軽減できるでしょう。

3.契約しているアンペア数を下げる

契約しているアンペア数を下げることも、節約術の一つです。前述のとおり、電気代はアンペア数によって変わります。現在契約しているアンペア数は、電力会社に問い合わせるほか、検針票やアプリなどで確認できることも。

ここでは、東京電力の基本料金を例に見てみます。

アンペア数 基本料金
1アンペア 286円
30アンペア 858円
40アンペア 1,144円

安いからといって1アンペアで契約すると、電化製品が使えなくなるため注意が必要です。例えば、掃除機を弱で運転する際に必要なのは2アンペアといわれています。

また、空き家管理でどの程度アンペアを使用するかによっても変わるでしょう。一般的な一人暮らしでは20〜30アンペア必要とされているため、空き家なら15アンペアほどあれば十分に管理できると考えられます。

空き家を管理業者に依頼している場合の光熱費

空き家の管理を業者に依頼している場合も、光熱費は所有者の負担になります。特に、定期的に運転させる必要のある電化製品がある場合や、換気扇を回す場合は電気の契約が必要です。

ただし、通水用の水道の契約があればよいとする空き家管理業者が多いのも事実。また、ガス栓は安全の観点から閉栓されるため、解約しても問題ないでしょう。

いずれにしても、負担する光熱費は空き家の状況と空き家管理会社によるため、確認が必要です。

空き家管理のために光熱費を払うなら売却の検討もできる

今後活用予定のない空き家であれば、管理をし続けるのは費用がかかるだけになります。光熱費だけでなく、固定資産税や維持管理費がかかり続け、負担が増えるでしょう。

そこで、空き家を活用する予定がない場合は、不動産会社へ売却するのも一つの手段です。売却を検討したい方は、住栄都市サービスまでぜひご相談ください。

なお、空き家の固定資産税については、こちらの記事で詳しく解説しています。
放置すると空き家の敷地の固定資産税が6倍に!維持にかかる税金と増税する原因を解説

空き家の光熱費は上手に節約しよう

空き家であっても、光熱費は年間3万円弱かかります。ただし、ライフラインの解約は空き家の維持管理が困難になるため、影響の少ないガスから検討するとよいでしょう。

光熱費を削減したい場合は、コンセントを抜いたり、契約しているアンペア数を下げたりするなどの節約術が有効です。

なお、活用予定のない空き家であれば、不動産会社への売却を検討してみてもよいでしょう。買取のプロが集まる住栄都市サービスまでぜひご相談ください。

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監修
佐々木総合法律事務所/弁護士
佐々木 秀一 弁護士

1973年法政大学法学部法律学科卒業後、1977年に司法試験合格。1980年に最高裁判所司法研修所を終了後、弁護士登録をする。不動産取引法等の契約法や、交通事故等の損害賠償法を中心に活動。「契約書式実務全書」を始めとする、著書も多数出版。現在は「ステップ バイ ステップ」のポリシーのもと、依頼案件を誠実に対応し、依頼者の利益を守っている。

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