遺品整理業者に依頼したいけれど「やばい業者に当たったらどうしよう」と不安に感じていませんか?近年、需要の増加に伴い、遺品の盗難や高額請求、不法投棄などのトラブルが多発しています。本記事では、盗難や不当請求などのトラブル事例を挙げ、誠実な業者を見極めるためのポイントと具体策を解説していきます。
目次
遺品整理業者は何がやばいの?|理由と背景
近年日本の高齢化に伴い、遺品整理業者への依頼が増加しています。しかし、それに比例して悪質な業者やトラブルも増加しており、「やばい業者」が問題視されているのが現状です。具体的なトラブルとして、遺品の盗難や詐欺まがいの行為が挙げられます。
そして、トラブルの増加を受け、業界の質を向上させる目的で2011年に一般社団法人遺品整理士認定協会が設立されました。同協会の加盟業者数は2024年6月3日には6万名と大幅に増加しています。誠実な業者も多い一方で、遺品整理業者とのトラブルを経験した人が約4割に達するというデータもあり、業者選びが重要です。
出典:独立行政法人国民生活センター「こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル-料金や作業内容に関するトラブルが発生しています-」
やばい遺品整理業者トラブル事例【5選】
遺品整理業者がやばいと言われるのは、依頼者と業者間でのトラブルが多いことが原因です。トラブル事例としては、遺品が盗難されたり、不当買取されたり、高額な追加請求をされてしまったりすることが挙げられます。本章では代表的な5つの事例を紹介します。事例を知り、同じ被害に合わないための参考にしてみてください。
1.遺品が盗難された
遺品整理中に悪徳業者により遺品を盗難されてしまった事例です。つまり、業者に大切な遺品を勝手にネコババされてしまったということ。現金や宝飾品は盗難されやすいと言われています。また、タンスの中や仏壇の引き出しは盗難されやすいので注意が必要です。立ち会い無しで依頼する場合は、特に慎重に信頼できる業者を選びましょう。
2.粗雑な作業により遺品が破損した
大切に扱うべき遺品を粗雑に扱い、遺品を破損させてしまう業者もいます。例えば、家財の運び出しの際に壁や床を傷つけたり、故人の思い出の品が床に放置されたままといった事例。悪徳業者は遺品整理の専門知識を持たないことが多いので、作業時には注意が必要です。
3.遺品が不当買取された
遺品を整理する中で、不用品の買取サービスをしてくれる業者もいます。本来の価値よりも安く買い取り、遺品整理業者が儲かるような不当な買取をする業者もいるので要注意。価値のないように見えるものでも、コレクターの中では評価が高かったり、オークションで高い値が付いたりする場合もあります。
4.高額な追加請求をされた
遺品整理が終了後、最初の見積もりよりも大きい金額を請求されるという事例です。勝手にオプションが追加されていたり、作業時間超過のため料金が追加されたりという理由で請求してきます。遺品整理業者に依頼したことのある人の約半数が追加請求されたというデータもあるので、料金やキャンセル料、具体的な作業内容について事前に確認するようにしましょう。
5.遺品が不法投棄された
本来であれば、自治体のルールに則って処分されるべき遺品が、悪徳業者により不法投棄されてしまう事例です。正しく処分すると処分費用がかかるものがあるため、コスト削減のために不法投棄をしてしまいます。もし不法投棄されると、遺品の個人情報より依頼主が特定され、依頼主が罰を受ける場合もあるので注意が必要です。
やばい遺品整理業者に見られる4つの特徴
やばい遺品整理業者を見分けるポイントは①見積り金額が安すぎる②対応が悪い③サイトの情報が少ない④書面の提示がないといった4点が挙げられます。ポイントを押さえ、適切な遺品整理業者を選びトラブルを回避しましょう。
1.見積り金額が安い
相場に比べて見積額が安すぎるときは要注意です。荷物の量や間取り、周辺環境によって異なりますが、遺品整理の相場は1R・1Kで1時間だと約3〜8万円といわれています。安すぎると後に追加請求されたり、高額請求されたりする恐れがあります。格安を謳った広告があっても飛びつかない、複数の業者に見積もりを依頼するといった対策をとると安心です。
2.対応が悪い
問い合わせの際の対応も悪徳業者を見極めるポイントです。例えば、遺族の気持ちに寄り添っていない不誠実な発言や、スタッフによって対応にばらつきがあったり、曖昧な回答などがあったりする際は注意が必要。電話やメールで業者とやりとりする際は気を付けて見ておきましょう。
3.サイトの情報が少ない
悪徳業者はサイトに記載された情報が少なく、不明瞭なのも特徴。料金体系、会社所在地、会社概要、連絡先などが載っていないサイトは要注意です。なぜなら、トラブルが起きたらすぐに姿をくらませられるから。業者探しの際は、サイトも細かくチェックし信頼のおける業者であるか判断しましょう。
4.書面の提示がない
書面で見積書や誓約書を提示してこない業者は、後からの高額追加請求などをしてくる可能性があるので注意が必要です。無許可で遺品整理業をしている可能性もあります。書面がないとトラブルになったとき証拠となるものがありません。泣き寝入りしてしまうこともあるので、提示がなければ書面での提示を求め、事前にトラブルを防ぎましょう。
優良業者を選ぶ4つのポイント
①遺品整理士が在籍しているか②口コミを確認する③直接対応を確認する④複数社見積もりをする、この4点に注目すると優良な遺品整理業者が選べます。健全な業者に依頼をし、大切な遺品を適切に仕分けましょう。
1.複数社で見積もりをする
事前に、複数社へ見積もりを依頼しましょう。各々の料金体系や各種サービスを比較検討することが可能です。正確な金額を出すためには、現場を見てもらった上で見積もりを出してもらうのがおすすめ。見積もり金額は相場通りか、料金に不明瞭な部分がないか、追加で料金が発生しないかなどを事前に確認しておきましょう。不明な点があればその場で質問し、回答する様子を見ることで業者の質を測る事ができます。
2.口コミを確認する
他の商品やサービスを選ぶときと同様に、遺品整理業者を選ぶ際も口コミを確認しましょう。SNSや、地図サービス、遺品整理業者の口コミサイトなどには多くの口コミが投稿されています。経験談や感想が掲載されているので情報収集に最適で、優良業者を見つける手助けとなります。
3.遺品整理士の在籍を確認する
遺品整理士とは、故人の遺品を整理するための知識や心構えを習得した遺品整理のプロフェッショナルです。遺品整理には、家の掃除や解体、遺品の仕分け、遺品の供養などやるべきことはさまざまがあります。
遺品整理作業で遺品整理士の資格は必須の資格ではありません。しかし、遺品整理士が在籍している業者を選べば知識に則り正しく遺品を整理してもらえる可能性があり、安心して依頼できます。問い合わせの際、遺品整理士が在籍しているか確認するのもトラブル回避のひとつの手段です。
4.直接対応と作業内容・料金の詳細などを確認する
面談や電話、メールで業者の対応をチェックしましょう。上記でも述べた通り、質問への曖昧な回答や不適切な対応には注意が必要です。要望や心配事を伝え、どのような提案や対応をしてくれるのかを見て業者の質を測ります。丁寧で明確な回答をしてくれる場合は信頼のおける業者であると期待できます。
〈確認すること例〉
作業内容
見積もり額
料金追加発生の有無
解約可能日
解約規定
解約料
作業実施日
作業完了予定日
破損・損壊時の賠償責任
個人情報保護規定
免責事項等
被害にあったら国民生活センターへ相談しよう
万が一被害にあってしまった場合は、国民生活センターの消費者ホットライン「188」に電話し相談しましょう。氏名、住所、電話番号、性別、年齢、職業を伝えると円滑に相談できます。
消費者ホットラインは、「誰もがアクセスしやすい相談窓口」として設立された機関で、消費生活全般に関する苦情や問合せなど専門の相談員が受け付けしています。公正な立場で処理にあたってくれる専門ホットラインなので、万が一の際は活用しましょう。
大事な遺品は信頼できる業者にお任せを
遺品整理が長引くと気持ちが沈み込み、うつのような精神的負担を感じることもあります。一部業者による悪徳事例を避けるため、やばい業者の見分け方や優良業者の選び方を知ることが大切です。自分で整理を進める場合も、計画的に進めることで負担を軽減できます。
住栄都市サービス株式会社なら遺品整理をせずにそのまま売却が可能。お金になるものは換金、思い出の品は残すなど柔軟に対応し、整理にかかる費用や手間を削減できます。
大切な遺品は、信頼できる方法で整理し、安心して次のステップに進みましょう。
不動産所有や不動産売却についてのご不安などお聞かせください!
1973年法政大学法学部法律学科卒業後、1977年に司法試験合格。1980年に最高裁判所司法研修所を終了後、弁護士登録をする。不動産取引法等の契約法や、交通事故等の損害賠償法を中心に活動。「契約書式実務全書」を始めとする、著書も多数出版。現在は「ステップ バイ ステップ」のポリシーのもと、依頼案件を誠実に対応し、依頼者の利益を守っている。