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空き家を整理する方法を紹介!業者の選び方や費用相場もわかりやすく解説

2024.07.28

空き家を整理したいけど仕事で時間がとれなかったり、体力がなかったりしてなかなか進められない方もいるのではないでしょうか。社会問題にもなっている空き家の放置は倒壊や近隣トラブルなどのリスクが発生する可能性があります。

本記事では空き家を放置するリスクや整理する方法、効率的に整理するコツや業者の選び方などを解説します。

空き家の整理は必要?放置する3つのリスクとは

空き家を放置すると、維持費や家屋の倒壊などリスクが発生する可能性があります。なかには税金対策で空き家をそのままにしている方もいるのでは。まずは、空き家を放置する3つのリスクを把握しておきましょう。

1.維持費がかかる

空き家にも固定資産税や家屋の修繕費などの維持費がかかります。維持にかかる費用の項目は以下のとおり。

<空き家の維持費用の項目>
・固定資産税
・都市計画税
・火災保険
・光熱費
・家屋や庭の修繕費

土地の面積や建物の状態によって異なりますが、年間10〜50万円ほど維持費がかかります。上記の他にも交通費・管理費がかかる場合があります。

空き家は異臭対策のために2日に1回は換気が必要です。家が近い場合は通いやすいですが、遠方の場合は交通費がかかり、管理会社に依頼する場合でも管理費用が維持費として発生してきます。

2.家屋の倒壊や悪臭が起こる可能性がある

空き家を放置すると、地震などの自然災害によって徐々に傷み、外装や屋根が破損し落下する可能性があります。庭に木がある家であれば道路や隣の家に枝がはみ出すことも。放置したままにすれば周囲の建物を傷つけ、通行の妨げなどにつながります。

またハエや蚊が発生し、ネズミやハクビシンなどの害獣が棲みつく場合もあります。害獣の排泄物によって悪臭が発生するおそれもあるのです。さらに周囲に空き家と認識されると不法侵入され、犯罪に利用される可能性もあります。

3.特定空家または管理不全空家に指定される可能性がある

1年を超えて誰も住まず放置していると、特定空家や管理不全空家に指定される可能性があります。特定空家は、1年以上放置され倒壊する可能性のある家のことです。

もしも指定されると自治体から状態を改善するための助言や指導を受け、状態を改善できなければ改善の勧告や命令を受けることに。命令に応じない場合は、50万円以下の過料が科せられることもあります。

管理不全空家は、1年以上管理されずそのまま放置されると特定空家に指定される家のことです。2023年12月13日に特定空き家に加えて管理不全空き家も指導・勧告の対象となりました。

勧告を受けると住宅用地の特例が適用されなくなり、税金が高くなるおそれがあります。リスクを避けるためにも空き家を放置せず整理しましょう。

空き家を整理する事前準備

空き家整理は簡単ではなく、場合によってはトラブルを引き起こしてしまう可能性もあります。自分だけで進めると後悔につながるかもしれないので、家族間でしっかりと話し合いましょう。次に空き家を整理するための事前準備を解説します。

家族としっかり話し合う

空き家が相続に関わるものであれば、これからどうするのか家族でしっかりと話し合うのが大切です。遺品整理をする場合は特に注意が必要で、勝手に整理を進めると家族間のトラブルにつながる可能性があります。

時間がとれない場合やよくわからない場合は、遺品整理業者などの専門家に相談するのも一つの方法です。空き家の整理をスムーズに進めるためにも、相続する人や残すものなどを家族でしっかりと話し合っておきましょう。

目的を明確にする

空き家を整理した後の目的を、事前に明確にしておくと計画が立てやすいです。

<空き家を整理した後の主な目的>
・空き家を維持して後に移り住む
・空き家をリフォームして賃貸または売却する
・空き家を解体して土地を売却
など

既に空き家が傷み、倒壊の危険性がある場合は早めの対処が必要になるかもしれません。空き家の整理をした後の目的によっては自治体から補助金が出る場合もあるので、該当する自治体の窓口や公式サイトなどで事前にチェックしましょう。

それぞれのメリット・デメリットを把握して空き家を整理する目的を検討してください。

自分でするか業者に依頼するかを検討する

空き家の状況や間取りをチェックして、自分で整理をするか、業者に依頼するのかを検討します。空き家の整理には時間がかかることが多く、自分でする場合は2週間〜数年かかる可能性があり、体調を崩してしまう恐れもあります。

<自分で整理できる範囲の目安>
・4部屋未満
・家財・ゴミの量が少ない
・水道・電気が使える

上記の範囲を超える場合や体力・人手が足りない場合、損壊している箇所があり空き家を整理するときに危険がありそうな場合は業者への依頼がおすすめです。仕事をしていたり、遠方に住んでいたりして、なかなか空き家の整理が進まないという場合でも、業者に依頼すればスムーズに進められます。

できる範囲だけ自分で整理を済ませて、大きな家具・家電や大量のゴミの回収などは片付け業者に依頼することも可能です。空き家の整理は時間がかかるため、計画的に進めていくのが大事。空き家整理を自分でする方法と業者の選び方は後述します。

空き家を自分で整理する方法

空き家整理は日程や必要な人数・道具などを準備して効率良く進めましょう。自分で空き家を整理する方法を紹介します。

1.人数と日程を決める

仕分け作業や清掃、ゴミを運ぶなど空き家を整理するには3人以上の人手が必要です。作業日数も数日〜2週間かかる可能性があります。皆の都合を合わせるのが難しい場合は、仕分け作業を人数が少ない日に設定し、ゴミや家具・家電の運び出しを皆の都合が合う日に設定するなどで対応しましょう。

全部自力でする場合は、運搬車両や自治体や処理センターのゴミ回収のルールも確認しておきましょう。ゴミや不用品の回収だけを業者に依頼する場合も日程の確認が必要です。

2.道具を用意する

作業をスムーズに進めるために必要な道具は以下のとおり。

<空き家整理に必要な道具>
・動きやすく汚れても良い服装
・マスク(予備も用意しておくと便利)
・軍手(滑り止め付き)
・殺虫剤
・ゴミ袋
・清掃道具(ほうき、掃除機、雑巾、洗剤、バケツなど)
・ビニール紐・ガムテープ
・運搬するもの(台車や車両など)
など

3.片付けの前日に害虫を駆除する

前日にスプレーや、くん煙剤を使ってゴキブリやハエなどの害虫を駆除します。空気の入れ替えなどで、定期的に人が出入りしていない場合は害虫が発生している可能性が高くなります。空き家の整理に集中し、スムーズに進めるためには害虫の駆除が必要不可欠。

くん煙タイプの駆除剤を使う場合は、近隣の住民へ伝えておくのがポイントです。火事と間違われたり、行き場を失った害虫が近くの家に逃げ込んだりする可能性があります。自治体によっては、火災と間違えるようなまぎらわしい煙を発生する際は届け出が必要な場合があるため、事前に確認しておきましょう。

4.仕分けをする

整理が始まったら「必要なもの」「保留」「捨てるもの」に仕分けします。仕分けの前に自分で残すもの、捨てるものを決めておくと、時間をかけずに作業を進められるでしょう。思い出の品など、すぐに判断できないものは「保留」を設けて後悔を残しにくくします。

仕分けする項目 具体例
必要なもの ・生活必需品
・貴重品や重要書類(通帳・権利書・クレジットカードなど)
・家電などの金銭的に価値のあるもの
保留 ・残すか捨てるか判断に迷うもの
捨てるもの ・明らかに使わないもの
・1年以上使っていないもの

「保留」にしたものは、一旦日数をあけてから再度ゆっくりと残すか捨てるかを判断すると良いでしょう。必要ではないけど、どうしても判断に迷う場合は画像としてスマホに保存するのもおすすめです。

5.ゴミや不用品を処分する

捨てるものは各自治体や処理センターのルールに則って処分し、不用品は必要な人へ譲るか、買取りサービスなどに引き渡します。

回収する時間が決まっているなら、それまでに渡せるよう準備しておくと慌てず作業が進められるでしょう。ゴミや不用品に「必要なもの」「保留」が混ざらないように注意してください。

6.清掃する

物がなくなったら、最後に清掃をします。ほうきや掃除機でホコリを取り除き、雑巾で拭き上げます。生ゴミなどでニオイがあったり、汚れが落ちにくくなったりしている場合は、洗剤を含ませた雑巾でしっかり拭いてください。汚れが落ちない場合は清掃業者にメンテナンスの依頼をするのも良い方法です。

空き家の整理を効率的にするコツ

空き家の整理を効率的に進めるには、モチベーションの維持と動線の確保が重要です。効率的に空き家整理を進めるコツを見ていきましょう。

1部屋ずつ進める

空き家整理は1部屋ずつ確実にしていくと成果が目に見えるので、モチベーションの維持につながります。人数が確保できているからと、分かれて部屋を整理していくと、成果が目に見えにくくなってしまい、モチベーションが下がり作業効率も落ちてしまいます。

モチベーションを維持して効率的に進めるためにも1部屋ずつ整理しましょう。

出入口と動線を確保する

ゴミや不用品が多い場合は出入口と動線を確保してください。仕分けしたものを運ぶためには動けるスペースと運び出しが可能な出入口が必要です。

先に目についたところから片付けると身動きができなくなる可能性があります。動けるスペースを確保するために出入口と動線は必ず確保しておきましょう。

空き家整理の信頼できる業者の選び方

時間や体力の関係で、自分で空き家整理ができないときは業者に依頼するのがおすすめです。数ある業者の中から自分に合ったところを選ぶには見積もりをとること、会社の対応や取得している許可や資格が大事になってきます。

信頼できる空き家整理の業者の選び方を解説します。

複数社から見積もりをとって選ぶ

近年空き家を整理する業者が増えているので、複数社から見積もりをとって選ぶのがおすすめです。

空き家の広さや家財・ゴミの量によって各社で金額が異なるため、3社以上で見積もりをとって、相場やかかる費用の確認をします。作業内容と料金の内訳、追加料金が明確に記載されているか、書面で見積もりを出してくれるのかもチェックしましょう。

家屋が損壊している場合など、空き家の状態によっては慎重な作業も求められるため、実際に訪問して見積もりをしてもらえるかも確認が必要です。誠実な業者がいる一方で、後にトラブルに発展する可能性のある業者も存在します。

例えば、価格が安いという理由だけで選んでしまうと回収した家財道具の不法投棄や盗難など悪徳な業者に依頼してしまう恐れがあります。
空き家整理による心身の負担を減らすには複数社から見積もりをとって、しっかり検討することが大事です。

遺品整理士が在籍している業者を選ぶ

空き家を整理する専門家の遺品整理士が在籍している業者を選ぶと安心です。遺品整理士とは、遺品整理の手順や法規制などの知識を身につけた人が持つ資格のこと。

空き家整理には体力的な負担やスケジュール管理・ルールの確認など精神的な負担がかかることもあります。信頼して相談できる専門家がいる業者なら、安心して空き家整理が進められるでしょう。

空き家整理に関する許可を持っている業者を選ぶ

空き家整理には以下の許可が必要です。

<空き家整理に関する許可>
・一般廃棄物収集運搬業許可:不用品の処理に必要
・古物商許可:家財の買い取りに必要

「一般廃棄物収集運搬業許可」は業者によっては、外部で委託している場合もあるので、見積もりの際などに確認しておきましょう。

丁寧な対応で実績のある業者を選ぶ

見積もりの依頼時や訪問時の対応を見て業者を選ぶのもポイントです。横柄な態度で対応されたり、空き家の中にあるものを雑に扱われたりするのは避けたいところ。

判断する際は、業者のこれまでの実績や口コミ評価も参考にしましょう。業者の公式サイトにのっている実際の写真やかかった料金、依頼した人からの口コミ評価も判断基準になります。

実績があればノウハウも培われているはずです。スタッフの電話対応や言葉遣い、態度を見て、丁寧な対応をしてくれる業者を選ぶのがおすすめ。

物件売却も同時に検討している場合

物件の売却も検討されている方は、住栄都市サービスにお任せを!売却の場合はこのような片付けもすべて無料で行います。相談は完全無料なので、まずは一度ご相談ください。

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空き家整理を業者に依頼するとかかる金額について

空き家整理を業者に依頼すると部屋数や部屋に置いてある荷物量によって料金が変化します。費用を節約するためには、業者に依頼する前にできるだけ荷物を減らしておくことがポイントです。

相場は部屋数で異なる

空き家整理の相場は部屋数で変わります。業者に依頼すると、部屋の広さや処分するものの量、人件費、片付け費用、オプションなどの費用がかかります。

<空き家整理の相場>
・1K・1R:3〜8万円
・1DK:5〜13万円
・1LDK:7〜20万円
・2DK:8〜25万円
・2LDK:8〜30万円
・3DK:10〜40万円
・3LDK:15〜50万円
・4部屋を超える場合:22万円以上

あくまでも目安で業者によっても金額が異なるため、後悔しないよう事前に確認しましょう。

費用を節約するには家の中にあるものを減らす

空き家内の荷物量が多いとその分費用が増えるため、できる範囲で不用品やゴミの処分をしておくのがポイントです。

燃えるゴミや粗大ゴミなど、自治体が回収してくれるものは先に済ませておき、不用品で使えそうな家具や家電などは人に譲ったり、リサイクルショップに売却。また、フリマアプリやネットオークションに出品するのもおすすめです。処分費用を抑えて賢く業者に依頼しましょう。

空き家整理の事例

最後に、一軒家とマンションの空き家を整理した場合の事例を紹介します。家具や家電の買取金額も合わせてチェックしてみてください。

ケース①3DKの一軒家を整理

戸建て3DKの空き家整理の概要は以下のとおり。

・かかった費用:18万円
・スタッフ5名
・所要時間:10時間
・家に残った生活用品を処分
・エアコンの取り外し

ケース②3LDKのマンションを整理

エレベーター付きマンションの3LDKの空き家整理の概要は以下のとおり。

・かかった費用:17万1,000円
・スタッフ7名
・所要時間:1日
・仕分け作業、不用品・ゴミの処分
・エアコンの取り外し
<買い取り>
・エアコン:-7,000円
・家具:-2,000円

空き家を放置せず計画的に整理しよう

空き家を放置すると家屋の倒壊や近隣トラブルにつながるおそれがあるため、しっかりと管理または整理する必要があります。整理するには時間や手間がかかりますが、事前準備をして段取りを組めばスムーズに進められます。

手早く終わらせたい場合は片付け業者に依頼するのもおすすめです。後悔が残らないよう計画的に進めましょう。

 

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監修
佐々木総合法律事務所/弁護士
佐々木 秀一 弁護士

1973年法政大学法学部法律学科卒業後、1977年に司法試験合格。1980年に最高裁判所司法研修所を終了後、弁護士登録をする。不動産取引法等の契約法や、交通事故等の損害賠償法を中心に活動。「契約書式実務全書」を始めとする、著書も多数出版。現在は「ステップ バイ ステップ」のポリシーのもと、依頼案件を誠実に対応し、依頼者の利益を守っている。

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